………
…………え? 何だい?
何外をボ〜っと見てるのかって?
ソルベ、君も見てみなさい。
何人もの重症の帝国兵がこの西門に運ばれてくるだろう?
その様子を見ていたんだ。
知ってるって? あぁ、何時間も私がここに居たからか。
…そうか。
…そんなに長い時間居たかな?
…そうだ!確か袋の中に…。
君の好きな白くてポヨポヨのお菓子だよ。
これをあげよう。
ふふふ。
君を喜ぶ顔が見れると私も心が和むよ。
そのかわりといっては何だが…。
ひとつ伝言を頼めるだろうか。
私はもうここを離れなければならない。
前へ進まないといけないからな。
………ん? 何だい、その顔は?
ははは。誰宛の伝言か分かってしまったか。
君も結構ここでモグシーをして長いからな。
彼の顔も何度も見てるだろう?
だからこそ、君に頼みたいんだ。
いつも門の前に居る君なら
ラバナスタに着いた彼にまっ先に気付くだろう?
…有難う。では、伝えるぞ。
俺は今の今までお前が戻るのを待っていた、と。
あの時はお前の気持ちを汲んで置いていったが、
本当はその手を離したくはなかった。
こういう結果となっては俺の中には後悔だけが残る。
だが、こうしていてもお前が居なくなった、という気がしないんだ。
ついこの前のように
『驚いたぞ』
などといって我等の行き先に現れるんじゃないかという気にすらなる。
いや、実際あのようなことになったのだから、
気高いお前は我々から身を引くのかもしれないな。
だが。
俺達は違うだろう?
何があっても互いの背中を守り抜こうと誓ったではないか。
お前は俺にだけは会いに来る。
俺にだけは会ってくれる。
そうだろう?
次に会うときは笑顔でお前に会いたい。
何のしがらみも無く、ただ、昔のように…
え?なんだ、覚えられないって?
はは、悪いな、ソルベ。
ちょっと想いが纏まらなくて…。
私はこういうのが苦手なのだ。
ホラ。もう少しお菓子をあげよう。
モンブランには内緒だぞ?
あまり君を甘やかさないように言われてるんだ。
そう。
そうやって両手で隠していればいいさ…
コホン。
では改めて伝言を頼む。
また、必ず会おう。
これだけでいい。
………彼が戻ってきたら、でいいからな。
殿下が待っているから私はそろそろ戻らなければならない。
いやいや、お菓子のお礼はいいよ。
私からのほんの気持ちだ。
君とここで話せて少し気が楽になったからね。
では………
ウォースラに宜しく。
え? まだ何かあるのかい?
私の目が赤いって………?
ははは。こう見えてもな、私は結構忙しいんだ。
ただの寝不足だよ。